ポスターセッションを終え、互いの改善点を伝え合ってきた部員達でしたが、どうやらグループごとに伝える内容に質の違いが出てしまっている様子。フィードバックは企画を実現する上で不可欠なものなのですが、まだまだ部員達の中にはその重要性に気付けていないメンバーが多かったのです。そこで第9回の世界部では「ブラッシュアップに必要な良いフィードバックとは」と題して、革新的な課題解決型学習で世界的に注目を集めているアメリカのハイテックハイやバリのグリーンスクールで実践されている価値あるフィードバックの方法を学ぶことになりました。
ワークショップが始まると、中村さんから予想もしない課題が。
「まずは皆さん、自分の似顔絵を描いてみてください」
似顔絵?それとフィードバックやブラッシュアップに一体なんの関係が…?戸惑いながらも、部員たちは自分の似顔絵を描き始めます。数分後に、また中村さんから指示が出ました。
「では、その完成した似顔絵をお互いに評価しましょう!」
はにんかんだように照れ笑いしながら見せる子、どうだとばかりに自信満々にしている子、そしてちょっと困惑気味の子…それぞれ表情を浮かべながら品評会が始まります。またしばらくして、中村さんから最後の指示が出ました。
「評価お疲れ様でした。それでは最後に、もらったフィードバックをもとにもう一度似顔絵を描いてみましょう」
すると、最初の時よりも明らかに特徴をとらえた似顔絵を描けている部員が何人も出てきました。彼らが受けたフィードバックは、どれも一見手厳しいアドバイスでした。しかし、相手の成長を思った本当の優しさのあるアドバイスとは、厳しくも正直なものであることを部員達は学んだのです。このように、真に価値あるフィードバックの方法を学んだ部員達。企画の実現に向けて更に大きな一歩になりました。次回はいよいよ八幡屋礒五郎のお二人が来校します!