【3年生】人と人との関わり
3年生のUNIT4「私たちの行動は人間関係の構築に影響を及ぼす」が幕を閉じました。
UNIT4では、2ヶ月間、同じチームで活動を続けました。
UNITのスタートは挨拶代わりの自己紹介から。
自己紹介カードの作成・発表により、改めて自分自身の事を知る、相手の事を知る、チームメンバーの共通点等を再発見する機会となりました。
日頃の授業では、毎時間のようにチームメンバーで協力する場面がありました。
国語では1年生への読み聞かせイベントを企画し、各チームで一冊読み聞かせする本を話し合って決めることに。なかなか意見がまとまらず、喧嘩になるところも…。
算数では重さの授業で、天秤を使ってピッタリチャレンジ。天秤に乗せたいものがそれぞれある子供たちはここでも意見が衝突。天秤が傾き続けたままのチームもありました…。
また、自然体験では火おこしに挑戦。学校で事前に火おこしの練習を何回かしましたが、なかなか火がつかず、離脱者も増え、モヤモヤが溜まって険悪なムードになることも…。
その他の場面でも、チーム内で意見が割れたり、物事が思うように進まなかったりと、あちこちでトラブル続きでした。
どんなに活動がうまくいかなくても、UNIT期間中はその日の活動を振り返るための「Team Assessment Seat」を記入する時間を設けました。学習者像「コミュニケーションができる人」「思いやりのある人」を軸に、チーム内で円滑なコミュニケーションが取れているのか、自分の気持ちばかり押し通して相手への思いやりは忘れていないか、一人一人の行動はコミュニティ、チームメンバーにどんな影響を及ぼしているか等、じっくり振り返り、自己評価、分析し、担任からのフィードバックも受け取り、次の活動へと繋げていきました。
初めは多くの子が「〇〇さんのせいでうまくいかない」という被害者意識をもっていました。しかし、だんだんと「役割分担をすればよかった」「ちゃんとやりたいことを伝えていなかった」「相手の意見を受け入れていなかった」など、一人一人が自分の言動を振り返って修正できるようになっていき、だんだんと自分のチームに対する責任感も生まれ…授業の協働作業や火おこしも、うまくいくチームが増えていきました!!
UNITの最後のミッションはプレゼン作り。動物の社会について、各チームで調べ、スライドも作成して発表しました。このミッションでも大切なことは「上手なプレゼン発表をする」ではなく、「チームで協力して作成、発表できているか」。
ここまで築いたチームワークで各チーム、素敵なプレゼンを発表してくれました。
UNIT最終日、2ヶ月間苦楽を共にしたチームメイトに向けてお礼の手紙を書きました。みんな照れながらも真剣に、直接は恥ずかしくて言えないけれど心の中に秘めていた感謝の気持ちを書き綴っていました。お手紙のお渡し会の場面では、もらったお手紙を読み、感動して涙する子も。とても暖かい時間となりました。
2ヶ月同じチームということは、普段1ヶ月弱で席替えしている子どもたちにとって異例でした。さらに、日頃一緒に遊んでいるメンバーがバラバラになるようシャッフルしたため、気が合わずに思い通りにいかないことがたくさんありました。しかし、お互いに良好な関係を築くために、相手の思いに寄り添ったり、自分の気持ちをはっきり伝えたりを諦めず、繰り返し頑張った子どもたち。この2ヶ月同じだったチームメンバーは、クラスの中でも少し特別な存在になるかもしれません。
これからも様々なコミュニティの中で生活していく子どもたち。自分の言動次第でいくらでも良い方向に進めていけるということを忘れないでほしいです。